不易とは、普遍的に変わることのない価値。
流行とは、その時々に応じて変化していくもの。
私たち鎌倉ハム石井商会は、大正10年の創業以来、鎌倉ハムの製法を頑なに守り続けてきました。
伝統的な製法を守りつつ、原材料にこだわり続けることで美味しさを追求する商品開発に取り組んでます。
豊富な食材・食品が簡単に手に入る現在では、商品を実際に食されるお客様の舌が肥えています。
そのため、現状維持だけでは「以前より味が落ちた」とお客様に感じられてしまうものです。
同じハム、ベーコン、ソーセージでも、「鎌倉ハムはやっぱり美味しい」と感じていただくためには
製法はそのままに、「いつ食べても美味しい」と実感していただける商品開発が不可欠です。
既に完成形ともいえる状態から、さらなる向上を目指し美味しさの追求をすること。
言葉でいうほど簡単なことではありませんが、それでも飽くなき追求をすることを今後も続けて参ります。
近代になってから日本で行われている方法に、原料肉に水分を加えて増量するやり方がありますが、ハムの起源であるヨーロッパでは行われておらず、当社も行っておりません。
意図的な増量をせずに乾燥・燻煙を行うことで、肉本来の食感や風味を感じられる製品に仕上げることができます。
乾燥や燻煙は、気温や湿度が直接関係しますので、季節によって火加減の微妙な調節が必要となります。ハム職人の熟練の技が活きるところです。
当社では塩漬した状態の原料肉を冷蔵庫で約2週間熟成しております。
「時間」=「コスト」であるため、日本では数日程度に留めることが多いようです。
元来、肉が主食のヨーロッパにおいて、豚肉を保存食として美味しく食べるために加工したことがハムの始まりですから、塩漬に伴う熟成期間は欠かせず、短期間で仕上げることは王道ではないと考えます。